作品だけでは、人の足が止まらなかった。

AMCに出展して、気づいたこと。
2026年8月15日 Artist Meets Collector(AMC)に出展してきました。参加のきっかけは、拍子抜けするほどシンプルなものでした。
NY書道展の主催者が運営するLINEグループにAMCの案内が流れてきたので自分で申し込んだ、ただそれだけのことです。
「コンテンポラリー」って、何だろう。
NY書道展に応募する前、その言葉の意味をひたすら調べました。現代アート、既存の枠にとらわれない表現、自由な発想…。ぼんやりとしたイメージを手がかりに、審査用の作品を仕上げました。結果、準優秀賞をいただきました。
受賞後は、審査前の作品チェックで受けたアドバイスをもとに、新たな作品を制作し、その作品をニューヨークで展示しました。
AMCでは、審査員の一人でもある主催者と直接話す機会がありました。というより勇気をもって話しかけました!
受賞した審査用作品について聞きたかったのです。そして「書とアートとコンテンポラリーの融合だった」という言葉をいただきました。
狙っていたわけではない。でも、自分の中にあったものが実際に伝わっていた。主催者の言葉を聞いて、ようやくひと安心できました。
「あなたは、作品を売りたいのか。なにがしたいのか。」
主催者からそう問われたとき、少し言葉に詰まりました。
売れたら、それはもちろん嬉しいです。でも正直なところ、お金が一番の目的というわけではありません。
誰かが私の作品を見て「そばに置いておきたい」と思ってくれること、それが一番なのです。売るという行為は、その気持ちを届けるための手段に過ぎないのです。
問われて初めて、自分の本音の輪郭がはっきり見えた気がしました。
作品だけでは、人の足が止まらなかった。
会場で素通りしていく人に、こちらから声をかけました。
「筆ではないのです!」
その一言が効きました。足を止めてもらえて、作品に目を向けてもらえた。会話が生まれました。
でも同時に、はっきりと気づいてしまいました。声をかけなければ、素通りされていたということに。
作品そのものが持つ力だけでは、まだ人を引き止められない、それが今回、自分に突きつけられた現実と課題です。

次の目標は、作品だけで人の足を止めること。
声をかけなくても、作品が語りかける、そういう存在感を持った作品を作りたい。AMCは、そのことを改めて教えてくれるきっかけとなりました。

